人文学部
人文社会科学研究科

学部・大学院案内

学部長挨拶

学部長

2023年の春

新年度を迎えて、新型コロナウイルス感染症も収まりつつあります。現時点でも予断を許さない状況であることは変わりがありませんが、三重大学人文学部はより良い授業の実施に向けて最大限の努力をしてまいります。

文化と社会について学ぶ意味

人文学部は、人がこれまで長い年月をかけて築いてきた文化と社会について広く考える学部です。この度の新型ウイルスによる世界的パンデミックは、人類が獲得した科学技術が充分でないことを明らかにし、多くの人々に病気や死への恐れを呼び覚まし、日常生活の価値や幸せとは何かを否応なしに考えさせました。ロシアによるウクライナ侵攻という驚くべき人災も起きています。国と国とを隔てる国境の存在を改めて意識させ、政府や自治体と個人との関係、そして世界経済について考え直すことが迫られています。文化と社会についての理解や考察の重要性は、この四半世紀に起きた深刻な天災と事件によって増していたのですが、今回の二つの要因によって決定的になったといえるでしょう。

今やるべきことは

現代では様々な情報に接することは容易で、ややもすると情報の海の中で溺れそうになります。情報の多くは断片的で刺激的なため、人を疲弊させます。それらを批判し総合的に判断するためには強い心と知性が必要です。それを養うために大学の授業や卒業論文の研究指導があります。また読書と旅行も重要です。簡単に得た知識はすぐ消えてしましますが、苦労して時間をかけて得たものは長く心に残り、一生の糧となります。大学生活は二度と来ないそのチャンスです。

人文学部長  藤田 伸也

Page top