人文学部
人文社会科学研究科

研究

第6回「忍者修行入門(中級)」(後期)

「忍者修行入門(中級)」 要旨

川上仁一

 

忍者修行の方法は口伝が中心となっており、史料的には僅かであるが、甲賀・伊賀伝として伝えられたものを紹介していく。

修行は日常生活全般の中でも、意識して行なう事が肝要である。特に忍びの根本となる、心・気・体の修行は、幼い頃より弛まず継続的に行なう事が必須とされる。忍者として、何事にも動じない不動心を得るために、心身不離で一体化する事を目指していくのである。「心」「気」を養うためには呼吸法を学び、動作と調和しながら自己を大自然に同化し、真理を感得していく。忍びの「体」を造るためには、動物の動きなどにも学び、呼吸での「心」「気」を活かして体幹を練り、重心や意識の作用などを修得する。歩み・飛跳ねるという、基本の具体的動作の中では、術技の理合を学んでいくのである。

忍びの究極は存在自体を全く感知されない状態に達する事にあるが、修行なくして功は得られず、日々精進し勉励して行かねばならない。

 

2014年度後期第6回忍者・忍術学講座 (22).JPG

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