伊勢湾文化資料研究センター

三重大学は伊勢湾の西岸中央部の海岸線に位置します。古代の国名では伊勢国安濃郡の一角です。

伊勢国はいうまでもなく古代王権の祖先神の一つ天照大神を祭る伊勢神宮を戴く国であり、多気郡には天皇の名代として神宮祭祀を執り行う斎宮が設けられていました。このような王権との深いつながりは、古代のみならず中世以降も、伊勢国に他の地方とは異なる様々な経済、社会、文化をもたらしました。ところがこれまでの人文諸科学はともすれば「伊勢」を等閑視し、その研究は偏りがちでした。そこで改めて伊勢湾をめぐる歴史学、考古学、地理学、文学、社会学などの諸分野の研究者が集まり、まず第一に研究基盤の確立のために、伊勢湾西岸地域を中心にその周辺部をも視野にいれたデータ-ベースの構築を共通目標に設定しました。各分野で既に集積された資料や、新たに集積されようとしている諸資料をセンターに集約し、「伊勢」地域の特性を解明する基盤を確立しようとするものです。ついで第二に、基礎資料をもとに学際的な研究を進めようと考えました。具体的に各分野の研究者が共通の素材をもとに研究することによって、より視野の広い研究成果を得ようととするものです。

センターにおける学際的研究の深化は、今日の地方大学に求められている個性ある研究、社会に還元できる研究を生み出すことになるでしょう。

なお本センターでは以下のようなプロジェクトを立ち上げ、学内にとどまらず、広く地方自治体の研究者と共同して、目標の実現に向けて研究をスタートさせています。

 

  • 古代中世伊勢国の総合的研究(代表:山中章)
  • 伊勢・伊賀地域における国語国文学資料調査(代表:尾西康充)
  • 伊勢から熊野へ -文化比較のための基礎研究-(代表:塚本明)