2005年度研究センター研究活動報告書

2005年度人文学部研究センター研究活動報告書の公表について

2004 年度から三重大学は国立大学法人となりました。
「地域に根ざし世界に誇れる独自性豊かな教育・研究を生み出す大学」を目指す三重大学の一部局として、地域と世界を結び、地域に貢献できるような態勢を学部として作っておかなければならないと私たちは考えました。

それとともに、法人化することにより、従来とは異なる厳しい状況が訪れることも予想されました。大学の教育はもちろんのこと、研究成果についても厳しく問われていくことになります。従来は文系の教員は個人研究が主体で、もちろんそれはこれまで以上に進めていかなければなりませんが、それだけではなく、一方で社会と協力しながら、地域や世界に貢献できる研究も行っていかなければならないと思われました。

また、国立大学の時代には十分とは言えないまでもある程度の研究費は保証されてきました。しかし、今後はそれぞれの大学の運営費交付金の中から研究費を捻出せざるをえず、しかも、その経費は毎年1%が削減されることが決まっており、文系も自らの努力で科学研究費補助金等、外部からの資金を調達していかなければ研究が続けられなくなるという事態も十分予想されました。そのためには、常に研究成果を公表し、アピールしていく必要が出てきます。

それら状況に対応するために、2004 年度に従来の枠組みを超えた共同研究を促進し、地域や世界に貢献できる機関として学部内に「人文学部研究センター」を発足させ、その中に「伊勢湾文化資料研究センター」「多文化共存研究センター」「社会動態研究センター」を設置しました。学部内に共同研究を進めるためにこのようなセンターを置くことは文系学部としては他にあまり例のないことと思われます。これらを運営するために、学部長を議長とし、副学部長、各センター長からなる運営会議を置きました。その後、学部内でプロジェクトを募集したところ、これらセンターに収まりきれないプロジェクトが数多く出されたため、新たに「総合環境研究センター」を設置することにし、4センター体制で現在に至っています。

すでに研究センターが発足して2年になりました。これまでの成果をまとめ、今後の運営や研究の指針とするために活動報告書を作成することにしました。すでに各センターあるいはプロジェクトにおいてさまざまな研究会や講演会、シンポジウムなどを行っておりますが、地域に浸透しているとはまだ言い難い状況です。この報告書で少しでも人文学部の研究をご理解いただき、地域の方々も交えた共同研究が発展することを祈っております。

報告は基本的に2005 年度の内容を記載しておりますが、ほとんどのものが2004 年度の活動を基礎に行っているものです。参考資料として、2004 年度、2005 年度のプロジェクト一覧を掲載しております。

2006 年7 月
国立大学法人三重大学人文学部長
人文学部研究センター運営会議議長
井口 靖