• TOP >
  • 学部便り >
  • 卒業論文と公務員試験の両立について

卒業論文と公務員試験の両立について

 大学生活を送るにあたって、卒業論文の執筆や進路決定は特に関心の高い事柄ではないでしょうか。あくまで一例ではありますが、公務員試験の受験を進路として設定した私の、卒業論文と公務員試験の両立についての体験を記しますので、ご参考にしていただけると幸いです。

 卒業論文の執筆にあたっては、当然ですがそのテーマを設定するところが出発地点となります。テーマを設定する時期は指導教員によってまちまちですが、提出期限から逆算して1年以上の余裕は必要であると思います。また、卒業論文は自らの大学における学業の集大成であるということを念頭に、資料の収集や情報の整理等に対するモチベーションの維持が可能であるものをテーマとして設定することも重要であると感じました。

 続いて、資料の収集に関してですが、主観的な主張のみで構成されたものは論文としての要素を欠いているため、先行研究等に裏打ちされた客観的なデータを示す必要があります。こうした客観的なデータの収集は、複数の先行研究を参考にすることとなりますが、こまめにまとめる必要があるため膨大な時間、並びに労力を要します。学術論文の取り寄せや、実際に論文を執筆するのにも時間がかかることを考慮すると、卒業論文の執筆作業には多量の時間が必要であることがイメージできると思います。具体的にどのような時期に情報収集をすべきであるかを明言することはできませんが、テーマを決めたらなるべく早く情報収集を開始することをお勧めします。場合によってはテーマの変更を余儀なくされることもあるので、そうしたリスクを最小限に抑えるためには実際に既存の情報に目を通すことが重要であると考えられます。また、情報収集を円滑に行うために論文の構成をある程度練っておくと、追加の資料の準備にかかる時間を最小限にとどめることができます。

 最後に、卒業論文の執筆に関して個人的な失敗談を挙げたいと思います。卒業論文の作業が本格化するのは4年次の秋ですが、その時期、公務員受験に集中していた私は、教員との連絡を怠ってしまい、年末年始も自分の卒論作業に教員を巻き込んでしまいました。全体的な作業を通じて、報告や連絡、相談は卒業論文の執筆においては最重要の事項であったと痛感しましたので、作業の進捗等の報告は怠らないように心がけてください。

 公務員試験の受験に関しては、5月から6月にかけて行われる国家系の試験、それ以降に行われる地方公務員の試験を受験し、最終的に地元の市役所に就職を決めました。受験勉強については公務員講座を参考にすることをお勧めします。私はこうした講座を受講せずに独学という方法を用いましたが、公務員講座の開講時期を参考にしながら勉強を開始しました。だいたい3年開始時辺りだったと思います。過去問が記載された問題集を中心とした勉強をしていましたが、勉強方法そのものには特に問題を感じませんでしたが、すべての科目を網羅することは困難を極めると感じました。そのため、私と同じ時期に勉強開始する計画を立てている方は、特に力を入れる科目をあらかじめ決めておく等、綿密な計画を練ること重要だと思います。

 また、筆記試験を通過しても面接試験等の二次試験、三次試験があり、そちらの対策も必要になります。面接対策としては、想定質問に対する回答のベースを作成したうえで、友人と本番の時間設定に合わせて模擬面接を複数回行いました。あまり入念に回答の準備をしてしまうと、想定通りの質問とそれ以外の質問で差が浮き彫りになってしまう恐れがあるので、あくまで受け答えに慣れることを目標にして練習を行いました。質問に合致する回答さえできれば多少その場で考えても大丈夫だと思います。また、キャリア支援センターなどで過去のデータを入手することができたり、受験先によってはホームページ等でデータを公開していたりする場合もあるので、効率的に情報を入手するように努めました。

 以上が、私の卒業論文執筆と公務員試験受験の体験記ですが、これらの両立についても触れておきたいと思います。

 地方公務員はA~Cの日程に分かれており、一番遅いC日程(自分が就職する市役所の日程)は筆記試験が9月下旬、合格発表も11月中旬になる場合があり、A日程からC日程まで受験を続けた場合、卒業論文執筆の時間を大幅に奪われることになります。就職ができなければ卒業論文の執筆に熱が入りませんし、卒業論文が書けなければ内定があったとしても就職できません。気が抜けない2つの事柄を並行的にこなさなければならないのは精神の面で大きな負担になりました。仮にC日程まで試験を受けずとも、卒業論文執筆の時期と就職活動の時期が重なることとなります。目標の設定と計画の策定をしっかりと行い、大学生活の有終の美を飾ることができるように努めてください。皆さまのご健闘をお祈りしています。

2017年3月(2013年度入学 2017年3月卒業 T.Y)