日本研究

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コースカリキュラム紹介(文化学科)

日本研究

日本文化の特質を学び
自分自身の現在を見つめ直す

自分の姿を見つめる

真に国際化するためには、自らの文化を深く知ることが必要である、と言われます。なぜでしょうか。それは、他の国々や地域の文化、つまりそこに生きる人々が何を信じ、愛し、恐れ、願って生きているかを真に理解するためには、まず自分自身が何を信じ、愛し、恐れ、願って生きているのか、つまり今の自分を形作っている自国の文化を知り、それを他の国々や地域の人々の文化と比較・対照することが不可欠だからです。日本研究は、長い伝統と歴史的風土の中で育まれ、今もなお私たちがその中で生き暮らしている日本の文化を学び、そこに自らの今の姿を正しく見つめようとするものです。

様々な視点とその総合

日本研究では、思想・歴史・社会・地誌・言語・文学といった角度から、日本の文化を学ぶことができます。研究の端緒は様々ですが、たとえば身近な三重という地域を手がかりとするのも一つの視点でしょう。『古事記』のヤマトタケル神話にその名をたどることのできる「三重」の地には、伊勢神宮が、さらに南には熊野地方が位置し、古代から日本人の信仰の一大拠点として、また交通の要衝として栄えてきました。さらにこの地方は方言の宝庫であり、日本語の歴史を考える上で極めて貴重な地域でもあります。そうした歴史的風土を背景として、松尾芭蕉や本居宣長など多くの文学者や国学者が輩出しています。一方、急激に進展する近代化の中では、四日市の公害など様々な社会的問題も発生しています。日本研究では、こうした身近な地域の問題から、広くは日本全域にわたる、古代から現代に至るまでの様々な文化的社会的諸事象を、複眼的・総合的な視点から学ぶことができます。

多様な研究方法

文化は複層的で多面的なものです。そうした文化を学ぶために、日本研究ではその研究方法も多様なものとなっています。歴史史料や文学作品といった既存の文献資料の読解のほか、考古学や社会学・地誌学・日本語学の分野では、授業や卒業論文作成のために遺跡発掘や方言の採取など現地での様々なフィールドワークも行われます。また休暇の期間を利用し寺社や旧跡を訪ね見聞を広げるとともに、そこに残された文献資料の調査が行われることもあります。このように、日本研究では、長い年月と豊かな風土に育まれ、現代の我々もまたそこに生きる日本の文化を、様々な角度や方法から、総合的に学ぶことができます。

卒論題目

日本研究所属学生の過去の卒論題目には次のようなものがあります。
(タイトルの前の名前は卒論指導をおこなった教員の名前です)

小澤 「古代寺院の基壇-畿内と中部地域の比較から-」「律令制下における不破関の構造」「伊勢国の瓦塔」
尾西 「新田次郎山岳小説研究」「小林多喜二初期作品の研究」
川口 「「なぶる」考―愛知県津島市における調査を中心に―」「「うなぎ文」研究―「AはBだ」をどう解釈するか―」
塚本
「近世女性の社会的位置ー後家の家産相続権をめぐって」「近代津海岸の発展過程ー『伊勢新聞』の分析から」「鯰絵に見る近世の職人像」
遠山 「仏教説話における親子観-『日本霊異記』における親子-」
山田 院政期御室法親王制における守覚法親王の位置づけ」「中世後期の尼五山の実態に関する一考察―通玄寺曇華院に着目して―
吉丸 「昔話物黄表紙と猿」「江戸時代人の怪異認識と狐」
村口 「平安勅撰集における「月影」歌の特徴」「『源氏物語』花散里の養育について」「『平中物語』における主人公の「友人」について」