第6回「外国人の目から見た忍者」

「外国人の目から見た忍者」要旨

クバーソフ・フョードル

1964年『Newsweek』に載った記事が海外における忍者について最初の情報とされる。そこで忍者の歴史や技が説明され、日本での忍者ブームについて触れられ、藤田西湖氏も紹介された。ところが、最近1918年の『Japan Magazine』に載った伊藤銀月の記事が一番最初だということが明らかにされたが、欧米の忍者ブームの濫觴となったのはやはり前者である。そして、最初の忍者作品は『007は二度死ぬ』で、欧米の大衆文化が忍者を売れるブランドとし、小説と映画を数多く生み出した。W. BarkerとE. Van Lustbaderは一番の健筆家で、ハリウッドで夥しい忍者映画を撮影した。その特徴は以下のとおりである。a)忍者は暗くて反社会的で、根拠なく残酷さを発揮; b)映画の背景は現代の欧米; c)忍者は密偵や妖術者より殺屋・格闘家; c)主人公自身が忍者であっても抜忍、Anti-Ninja(Samurai)の色合が濃い; d)主人公が白人。

忍者ブームは1987年で終わるが、欧米で形成された忍者像が世界に広がることとなり、そこでも忍者ブームが生み出された。これによって忍者に対する親近感が広まるのとともに日本との繋がりは薄れた。

1970~80年代には忍術は主に格闘技として取上げられ、歴史家による研究がS. Turnbullの『Ninja: The True Story of Japan's Secret Warrior Cult』(1992)という本で始まり、A. Gorbylevの『Путь невидимых』(透明人間の道、1997)と『Когти невидимок』(透明人間の爪、1999)という著作が続いた。最近はA. Cumminsを中心とした歴史的忍術チームによる忍術書の英語訳が顕著である。

忍者に惹かれる理由も人によって違い、a)東洋の神秘性; b)無敵の戦術;c)仮面英雄の冒険に憧れる人が多いと言える。さらには、欧米人が忍者に惹かれる理由として、d)忍術の多重多様性もあげられよう。

 

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