人文学部
人文社会科学研究科

研究

第3回「ニッポン忍者観光ガイド」(後期)

ニッポン忍者観光ガイド」要旨

山口記弘

 社会が安定した江戸時代より忍者は娯楽キャラクターとして人々の前に出現、その後社会の変化とともに大衆に余暇が生まれ、メディアの発達により様々な娯楽が誕生する中で忍者は何度か大ブームになりました。
 江戸時代は軍記、草子、読本などの書籍、人形浄瑠璃、歌舞伎等演劇の中で石川五右衛門、天竺徳兵衛、仁木弾正、自来也などの忍術、妖術で変身するキャラクターが登場、大人の娯楽として現代まで演じられております。
 明治に講談、講談本がブーム、そこから猿飛佐助というキャラクターが誕生、大正になり立川文庫、活動写真で子供を中心に忍術ブーム。産業革命、戦勝で大正から昭和初期にかけて景気上昇、鉄道網も発達し観光が盛んに。
 戦後、景気の回復とともに時代劇映画が大ブーム、その中で忍者映画が子供に大人気に。映画が下り坂になり始めた60年代からはテレビドラマやアニメで忍者が活躍、小説やマンガでも忍者作品が次々誕生、大人から子供までエンタメ忍者ブームが興りました。同時に伊賀、甲賀、戸隠等、実際の忍者に注目が集まり、国内観光ブームもあり、それらの地で観光施設が生まれました。
 70年代に入り、科学教育の発達とともに忍術は武術に変化、海外でもクールなスパイとして忍者はNinjaに変わり新たなフェーズにはいりました。

2019年度後期第3回忍者・忍術学講座 (17).JPG

動画(部分)

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