場所：ハイトピア伊賀３階コミュニティホール

発表者：春木晶子（江戸東京博物館学芸員）

題目：忍者イメージの系譜－日本美術を彩る異能者たち－

概要：超人的な「忍術」を駆使して活躍する今日の「忍者」像（イメージ）は、『児雷也豪傑譚』をはじめとする近世の小説や歌舞伎などを下敷きにしている。
常人にはない能力を用いて不遇な運命に立ち向かう、あるいは人々を恐怖におののかせる「異能力者」たちのイメージは、とりわけ江戸時代後期に肥大化した様子だ。
では、そうした「異能力者」たちのイメージの淵源は、どこにあるのか。
古代以来の日本美術を概観すると、仏教伝来以来日本で描き継がれてきた羅漢たち、室町時代以降盛んに絵に描かれるようになった道教の仙人たちが、江戸時代の妖術使いたちの基盤をつくったように思われてくる。
空を飛ぶ、水上を走る、動物を操る、分身する・・・多彩な「異能力」という観点で日本絵画を見渡すことで、今日の「忍者」像（イメージ）の系譜を考える。

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講演の様子は後日、三重大学国際忍者研究センターYouTube公式チャンネル　https://www.youtube.com/channel/UCxJ3j5Biul-FH_jE0CxQhpQ　にて配信予定です。