人文学部
人文社会科学研究科

学部・大学院案内

学科長からのメッセージ

文化学科へのご招待

文化学科は、世界諸地域の文化やそこで生じるさまざまな事象について研究・教育を行う学科です。文化学科で学べる地域は広く、日本はもとより、アジア・オセアニア、ヨーロッパ、アメリカなどに及びます。

この数年、世界はコロナ禍によって大きな影響を受けてきました。そこで生じた災厄や停滞は、私たちの生活が世界の諸地域と密接につながっていることを再認識させました。また、パンデミックに対する各地域の対応は多様であり、その地域に固有の歴史、思想、行動様式などに根差していることにも気づかされました。各地域の固有性を深く理解することが、現代という時代においては重要であると言えるでしょう。

文化学科では、世界諸地域に固有の文化やそこで生じるさまざまな事象を、人文諸科学の学問的な成果にもとづいて学んでいきます。それは、旅行ガイドブックに載っているような情報を探すといった作業とは異なります。歴史学、思想・哲学、言語学、文学、地理学、社会学、文化人類学、美術史、図書館・情報学などの学問的な視点やそれらの成果を多面的に学びながら、研究を進めていくことになります。本学科は、そうした学びのなかで、世界の各地域について広い視野で理解できる人材、そして、変動の激しい現代において専門的知識と国際感覚にもとづいて判断し、行動できる人材を育成することを目指しています。

文化学科は、少人数教育による行き届いた指導を行っています。1学年90数名の学生にたいして40名前後の専任教員、さらに特任教員を合わせれば50名を超える教員が教育にあたります。上級生と親しく交流できるアットホームなゼミが多く、少人数教育をつうじて文献読解力、論理的思考力を高めるとともに、研究報告やディスカッション、グループワークを行いながら、コミュニケーション力や表現力を磨いていきます。また、学外での学習や調査(フィールドワーク)を行うゼミもあります。さらに、とくに外国の言語に興味を持つ者は、外国人専任教員による授業を受け、留学生とともに学ぶことにより、語学力と国際感覚を養うこともできます。

カリキュラム

1年次では、共通教育の科目に加えて、基礎的・導入的な専門科目を履修します。そのなかで、世界の各地域について学ぶ意義やそれらを人文諸科学の視点や方法で研究する意義を知ることになります。そして2年次からは、人文諸科学の学問的な視点や方法について理解を深めます。

文化学科で学べる専門分野は、多方面に及びます。日本思想、日本史、考古学、社会学、文化人類学、地理学、環境学、日本文学、日本語学、中国思想、インド思想、中国史、西欧思想、倫理学、西洋史、イギリス・ドイツ・フランスの文学と語学、アメリカ思想、アメリカ史、アメリカの文学と語学、美術史、図書館・情報学などです。

3年次以降は、特定の専門分野に依拠して各地域の文化やさまざまな事象について研究を深めます。そして4年次には、卒業論文を執筆します。

取得できる資格

本学科の科目を履修することによって、中学校・高等学校の教諭一種(国語・社会(地歴・公民)・英語)、図書館司書、学校図書館司書教諭、学芸員の資格を取得することができます。

留学制度

国際交流の制度として、交換留学と語学研修にも力を入れています。交換留学とは、三重大学や人文学部が協定を結んでいる海外の大学へ留学する制度です。交換留学制度を上手に利用すれば、1年間留学しても4年間で卒業できます。

社会人の受け入れ

社会人の方々へも、広く門戸を開いています。学部・大学院ともに社会人のための特別選抜制度があり、学部には3年次からの編入もできます。また無試験による科目等履修制(聴講生)の制度もあり、学びたい科目だけを集中して履修することもできます。

進路

就職状況は、コロナ禍以前・以後にかかわらず良好です。この数年の就職率や就職先は人文学部案内をご覧ください。就職先は、公務員、東海地方や全国の優良企業、教職など多様です。また、大学院(三重大学や他大学)に進学する者もいます。

文化学科では、充実した教育環境を準備しながら皆さんの来学をお待ちしております。さまざまなことにチャレンジできる文化学科で、ともに学んでみませんか。

2023年4月                  

 文化学科長・地域文化論専攻主任    永谷 健

Page top