研究
第4回「戦略と情報-海の忍者-」(後期)
「戦略と情報-海の忍者-」要旨
下平拓哉
国を守る防衛の最前線には、「海の忍者」潜水艦が欠かせない。戦乱の世に活躍した忍者は、実は当時の最新テクノロジーを駆使したプロフェッショナル。忍者も「海の忍者」潜水艦も、時代を越えた多くの共通点がある。
ロシア・ウクライナ戦争、パレスチナ・イスラエル戦争でも多くの諜報活動が行われている。日本も他人事ではなく、同活動の拡大広域化と日本周辺における活動の活発化も懸念されている。
忍者に様々な流派があるように、世界の潜水艦も様々な種類があり、その戦略や戦術は多岐にわたる。また、忍者と潜水艦の強さについては、戦略的効果、そして戦術的には隠密性、滞洋性(潜伏、忍び)、攻撃性などの特徴がある。さらに、忍者と潜水艦の能力についても、動力(俊足と通常型、原子力)、センサー(見張りや密偵とソーナー、レーダー、ESM)、武器(手裏剣や刀と魚雷、ミサイル)などで共通点が多い、
最後に忍者と潜水艦の戦いについては、城攻めと艦船攻撃、忍者対忍者と潜水艦戦(潜水艦対潜水艦)、そして要人をターゲットとした暗殺(刺客)と特殊作戦などである。
このように、忍者と「海の忍者」潜水艦の共通点は多く、忍者学を今、学ぶ意義が大きいことが分かる。