研究
第3回「伊賀の大地と琵琶湖には深い関係がある」(後期)
「伊賀の大地と琵琶湖には深い関係がある」要旨
里口保文
滋賀県の約6分の1の面積をしめる日本一広い湖である琵琶湖は、単に広いだけでなく、世界有数の古い湖でもあります。そのような広く古い歴史をもっている琵琶湖は、30km以上も離れている伊賀とは、その湖の歴史における深い関係があります。
琵琶湖には、地球上にそこだけにいる生き物(固有種)がいることから、湖としての古い歴史があると考えられ、湖底下の土砂の調査からも、現在の地で40万年以上前からあることがわかりました。さらに、伊賀から近江に広がる丘陵の地層調査から、湖としての歴史はそれよりも古いことがわかりました。地層の研究によって、それがつくられた年代や環境が明らかになり、約400万年前の伊賀市東部に湖があり、それが現在の琵琶湖につながるはじめの湖だということが明らかになりました。
当時の湖には、琵琶湖のビワコオオナマズとの関係を示す生き物の化石や、今では絶滅してしまった貝類などの当時の湖にいた生き物の化石がみつかるほか、現在の日本列島にはいないゾウやサイ、ワニなどの化石もみつかり、現在とは異なる生き物がいた事が知られています。また、生き物だけでなく、当時の地形や気候などの環境も現在とは大きく異なっていたことがわかっています。
