人文学部
人文社会科学研究科

研究

第1回「忍者の身体知:ナンバ歩きと表現の極意」(前期)

「忍者の身体知:ナンバ歩きと表現の極意」要旨

ウィリアム・リード

2026年4月25日、ウィリアム・リード氏による特別講義「忍者の身体とナンバ、武の理」が行われました。本講義では、日本古来の身体運用「ナンバ(難場)歩き」を軸に、その技術的真髄と表現への応用が実演を交えて語られました。

1. ナンバ(難波)の本質と普及への情熱

ウィリアム・リード氏は、ナンバを単なる古法ではなく「困難の場を切り抜ける創意工夫」の象徴であると定義します。氏は11歳でのいじめ体験という逆境をきっかけに身体表現の道へ進み、100キロ徒歩などの過酷な実践やメディア活動を通じて、この技術の普及に尽力してきました。そこには、伝統を正しく、かつ責任を持って公開するという強い使命感があります。

2. ナンバ歩きの技術体系

実技では、「丹田から動くこと」と「重心を下ろすこと」が核心として示されました。

• 姿勢とバランス: 壁を用いた練習で軸を確認し、初動の無駄を省く。

• 静寂の追求: 足幅や着地をコントロールし、音を消す身体感覚。

• 精神の安定: 重心を下げることで迷いを除き、不動の心を作る。

3. 表現論への応用

技術は歩行に留まらず、文字や映像演出における「奥行き」の表現にも及びます。番組タイトルの構成など、視覚的な深みを生むために忍者術の空間概念が活用されています。

結論

講義の最後、リード氏は過去の苦難を含めた全ての縁に対し、「いじめられた彼らに握手して感謝したい」という言葉を残しました。身体を練ることは心を練ること。ナンバ歩きという知恵は、現代を生きる私たちの身体と表現に新たな可能性を提示しています

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動画

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