文部科学省情報ひろば企画展示「忍者を科学する!」
日時:2015年4月1日~7月20日
場所:文部科学省情報ひろば(〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2)
開館時間:10時~18時 (土曜日、日曜日、祝日は休館)
入場料:無料
漫画やアニメの影響により、今や"忍者"は"NINJA"として世界中に知られることとなり、日本を代表する文化の一つとなりました。しかし知名度の高さとは逆に、歴史上実在した「本当の忍者」とは一体どのようなものだったのかを学術的に研究した例は過去に皆無であり、その実態は謎につつまれていました。
三重大学では、平成26年度文部科学省特別経費(地域貢献機能の充実)の採択を受け、「忍者"Ninja"の知恵を活かした人にやさしい循環型社会の構築~文理融合型Ninja研究の成果を世界に発信~」事業に取り組んでいます。忍者発祥の地である伊賀市と連携し、研究成果を産業に応用展開することで伊賀地域の活性化を目指し、さらに日本国内外で講演会を実施し日本独自の忍者文化を世界へ発信しています。
この度の企画展示では、本事業や伊賀地域の説明に加え、研究成果の一部を「人文学」、「科学」、「忍者」の3つの視点から紹介します。
【主な展示物】
○展示パネル
・忍者研究の目的、伊賀地域の説明、研究結果の紹介
・「最後の忍者」川上仁一氏(三重大学社会連携特任教授)の等身大パネル
○実物展示
・忍具「矢立」、「編笠」、「薬入れ」、「鉤縄」
・古文書の記載に従って作成した、忍者の保存食「兵糧丸」とその原料
・忍術書「萬川集海」より一部を抜粋した写本を、自由に閲覧可能
○映像
・川上仁一氏がこれまでに国内外で開催した忍者関連の講演・実演及びシンポジウムの様子を動画で紹介
展示と合わせて、5月22日(金)、文部科学省情報ひろばラウンジにて「忍者・忍術学講座 in 文部科学省」を開催しました。
山田雄司教授「忍者の実像」 戦国時代の忍びがどのような活動を行っていたか、史料に基づいて説明がありました。
久松眞(三重大学伊賀研究拠点副所長)「学術的知見から忍者食を解読-忍びの携帯食に想いを馳せて-」 忍者の携帯食「兵糧丸」の成分分析をし、兵糧丸を食べることでどのような効能が期待されるか話されました。兵糧丸の試食も行われました。
川上仁一 (三重大学社会連携研究特任教授)「忍者修行入門」 自身の体験をまじえ、忍者修行の内容や心がまえ、伝承されてきた忍術について説明がありました。また、大きな音を立てずに、暗い場所でも転ばない歩き方「抜き足、刺し足」の実演がありました。