人文学部
人文社会科学研究科

教育

休学・フリーター・アラスカ よい子は真似しないでね :Kさん(女子)【公立中学校英語教員】

休学・フリーター・アラスカ よい子は真似しないでね

Kさん(女子)【公立中学校英語教員】

これから書く私の就活については、本当に参考にならないと思うので、こんな人もいたんだなぁという程度で読んで下さい。
まず私は大学3 年生の秋頃、就活をなんとなく意識し始めました。しかしリクルートスーツや企業説明会・「OOナビに登録した」なんていう友達の波についていけず、むしろ 嫌悪感さえ覚え冬を越えてしまいました。このままいくと本当にニートになってしまう! と思った私は、友達も親もびっくりするほど急に勝手に休学を決めま した。
実はこの時、「どうして人は働かなくてはいけないのか」とか「なぜフリーターにではいけないのか」という疑問を持っていました。私は哲学 を専攻していて、こういうことを悩みだすと止まらず納得しないと行動できないのです。そこでとりあえず休学して、フリーターをやってみました。
3ヶ月くらいして、このまま先の見えない仕事をするのではなく、将来も続けていき自分が成長するために就職したい! という気持ちにやっとなりました。し かし何がしたいのか分からず、ただ「お金のために働くのはいやだ」ということははっきり分かっていたので、NPO団体の活動に参加したりボランティアをし 始めました。その中で子供に関わる仕事に魅力を感じ、やはり教員を目指そうと決めました。
私の場合、自己分析に本当に時間がかかってしまいまし た。皆さんは、堅苦しくなくていいので今すぐに考えて下さい。早すぎることはないですし、就活・もっと大きく言うと生きていくなかで必ず役立ちます。自分 は何が好きか・嫌いか、何ができるか・できないか、10年後どんな風に生きていたいか、そういうことでいいのです。
教員を目指すと決めてから、 いろんな縁があって2006年8月からアラスカの中学で日本語教員のインターンシップをすることになりました。「アラスカ!?」とびっくりするかもしれま せんが、私の住んでいた州都は北極圏ではありませんし、ちょっと田舎なだけでいいところです。まぁ寒いですが。ここでの経験は本当に語りつくせません。教 員の理想と現実、日米の教育の違い、自分の英語能力の成長と限界、知らない土地で一人で暮らすこと・・・文字通り体を張って勉強してきました。
そして2007年3月に帰国、大学に復学し教員試験一本で勉強を始めました。春から採用試験の勉強を始めるのは遅すぎると思います。6月に教育実習が1ヶ 月あり、その間は準備が大変で勉強する暇はとてもありませんし。そこで、私がおこなった勉強とポイントになると思うことを、3点あげたいと思います。

①過去問をとにかく解く!
私は東京都と地元の県の過去問を買って、とにかく問題をといて分からないことがあればインターネットで調べ覚える、という作業を繰り返しました。初めは まったくわかりませんが、2冊とも3回ずつくらい解いた頃、重要な条例やよく出る教育者など分かってきます。もっと時間があればじっくりできたと思います が、東京都も県もこの方法で一次試験合格できたので、時間がない方にはお勧めします。大学で行われる教採模試は3回ほど受験しました。人文学部では一緒に 教員試験を目指す友達がおらず、しかも「企業に内定をもらった」なんて友達の話を聞くとなんだか心が折れがちです。模試を受けると頑張っている人をみるこ とで、自分の士気を高めることもできますよ。

②教育時事に敏感であれ!
過去問を解くだけではたりないところがでてきます、それ は教育時事問題です。今教育の現場でなにが起こっているのか、行政はどう対応しているのか、などは新聞や文部科学省のホームページをチェックしてくださ い。そして一つ一つ、自分が教師だったらどうするか、を考えます。これをノートに書いておくと、小論文対策・面接対策にもなりますよ。
③行動する!
「人文学部なのに、どうして先生になりたいの?」これは面接で必ず聞かれます。だけどこれは、デメリットではありません。メリットに変えてしまいましょ う。教育学部ではない。だけど、だからこそこういう努力をしました! というものがあればいいのです。塾の先生・家庭教師・教育実習などもよいですが、さ らにプラスになるような、インターンシップや地域の学校でのボランティアに参加するといいと思いますよ。私は面接試験の前、緊張するというより「私のアラ スカでの経験や、教育論について聞いてもらえるんだ!」と嬉しく思っていました。自分が行動した分だけ面接は、時間が足りないと思えるくらい楽しい時間に なります。だからといって、しゃべりすぎはいけませんが・・・。
私のように、人文学部で教員になりたいと思っている方、頑張ってください! も しだめでも企業に就職したり、非常勤講師で努力すれば、それは次回の試験で評価の対象になります。(私はそう思って、だめでもなんとかなる! という精神 で最後は頑張りました。)すべての経験や挫折や努力が、教員となった時、あなたの糧になるはずです。

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